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治療の選択(1)症状と治療のマッチング

フィラリア症の治療法として いくつかの方法があります
といっても 実際は大きく分けると3種類しかありません
これらを組み合わせたり ほかの薬と併用したり
病院や先生によって、またそのコの症状によって
実際の治療は様々なようで
デンビィの場合も同じく
この3種類の方法を検討するところから始め
最終的な治療方法の選択へと至りました


1.注射駆除 *AHS推奨療法
(AHS・・・American Heartworm Society)
メラルソミン二塩酸塩というヒ素系の注射を打つ方法。
1回目の注射後、1ヶ月以上おいて2回目 その24時間後に3回目
計3回の「3回注射プロトコール」が推奨されている療法
*以前は2回だけの方法が主流だったようですが、現在は3回です

【メリット】
なんといっても虫体の駆除率が高い
↓の2.と比べ、麻酔のリスクが無い
【デメリット】
ヒ素を体内に入れるリスク(まれにヒ素中毒も)
痛み、吐き気、食欲不振など副作用が多い
肺動脈塞栓症など重篤な障害が出るリスク
治療期間中を通しての“絶対安静”


2.外科的手術
“つり上げ”とか“つり出し”とか言う方法。
頚静脈などから鉗子(フレキシブルアリゲーター)をつっこみ
右心房や肺動脈にいるフィラリア成虫を絡めとっては釣り出す・・・を
何度も繰り返すことで多くの成虫を摘出する

【メリット】
1.に比べ、ヒ素という毒物を体内に入れるリスクが無い
1.のような副作用が無い
【デメリット】
麻酔のリスク
完全に駆除できなかった場合、残っている成虫の数しだいでは
1.同様に肺動脈塞栓症のリスクや
相変わらずフィラリア症が進行するリスク


3.何もしない
フィラリアの薬を飲むことで
予防をしながら虫が弱っていくのを待つという方法
そもそも“何もしない”が治療なのか?って話ですが
症状により、1.や2.のようなリスクを冒せないコもいます

【メリット】
上記のような 治療に伴うリスクが無い
【デメリット】
いつ死ぬかわからない虫体の寿命をひたすら待つことで
虫体が生きている間中、心肺などを蝕まれること
フィラリアの症状が進行するリスク


既にかなり進行し、また ほかの病気のために
かえって治療が仇になる可能性があり
治療したいけど出来ない、というコも実は多いです
たとえば、フィラリアのせいであってもなくても
肝臓が悪いコは 1.の方法は適さないし
心臓が悪いコは 2.の麻酔自体が危険です

もし それでも出来る限りの可能性に賭け
治療をするとなれば それなりの危険が伴います
もちろんその場合には 上記の治療に加え
様々なリスク回避の方法をとりつつ、ということにはなりますが・・・


だからこそ そのコのフィラリア症の現状を
きちんと抑えておかなければならないし
(といっても“推定”の側面があることは否めないけど)
早い段階で治療できればそれに越したことはありません
とはいえ 治療法の選択は慎重を極めますし
ある意味“賭け”の部分も生じます
どの選択をしても その“賭け”の部分に対する
リスクマネージメントも事前にしっかりとしておく必要があります




*以下ガイドライン更新にともない若干記載変更をしています(2012.06 追記)

治療法を選択する上で不可欠な 現状把握
AHSのガイドラインでは3段階プラス1の 4種類に分けています


フィラリア臨床症状区分2012
                          ↑ Current Canine Guidelines 2012 より


治療法を自由に選択できるのは
最初の段階 (Mild だけ) だろうと思います
それ以上のクラスでは 相応のリスクを伴うものと
覚悟の上で治療しなければならないでしょう
もちろんそれは私の素人考えですので
かかりつけの獣医さんの判断によりますが。

実際、かなり重篤な状態のコであっても
全く問題なかったり、大丈夫だろうと思ったコが
思わぬ機能障害を起こしてしまったり、なんて話も聞きました
小型犬に比べて中型犬、大型犬のほうが
体力があるので治療の影響を受けにくい、とか・・・

20センチ以上にもなるフィラリア成虫は
小型犬だからってその大きさは変わらないので
成虫1匹あたりの犬に対する影響は
確かに小型犬のほうが大きいでしょうね
これは治療云々のハナシではなく
フィラリア症になってしまったときには
小型犬のほうがえらいこっちゃ!ってことを意味します

全身症状をみつつ、リスク回避の薬をプラスしながらの治療
結局は獣医師の技術と経験によるところが大きいのかなと・・・
だからこそ、不測の事態が起きたときの対処法も教えてもらい
納得した上で 飼い主(保護主)の責任において
治療方針を決定するべき
だと思います
「先生がそういうなら~」って軽く考えないでね

また、4段目 (Caval Syndrome) の症状が発症した場合は
ただちに外科的手術(2.のつり出し)をしない限り助からないそうです


ちなみに。(上から順に)

Mild <軽度> : 無症状、または咳

Moderate <中程度> : 咳、運動不耐性、肺音異常

Severe <重度> : 咳、運動不耐性、呼吸困難、肺音・心音異常、
         肝腫大、失神、腹水、

Caval Syndrome <大静脈症候群> : ヘモグロビン血症とヘモグロビン尿症
                            を伴う突発的な虚脱


<軽度>から<重度>までは まぁ順に進行するのでしょうが
<大静脈症候群>だけは別格で
必ずしも症状として表れるわけではありません



これでいくと、デンビィの現状は <軽度>です
ごくたまに 咳をする程度
運動不耐性や肺音異常はありません

なので治療方法はどれでもOK!なクチ(笑)
でも 結局どの方法を採ってもリスクがあるんですよ
逆に迷ってしまいました
とは言っても 何もしない3.は論外だし
成虫の数がそれほど多くないと推測できているので
2.の手術も現実的ではない・・・

ということで ガイドラインの推奨どおり
1.の方法を選択する方向でまとまりそうだったのですが
1.と3.のメリットを足して 3.のデメリットを半分にした ような
デンビィの実際の治療方法に落ち着いたのでした (つづく)



フィラリア治療第一段階終了!のデンビィ☆

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